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桜井 勉; 小松 和則*; 高橋 昭
Proc. of 24th DOE/NRC Nuclear Air Cleaning and Treatment Conf., 0, p.550 - 562, 1997/08
再処理溶解工程のヨウ素の挙動について行ってきた基礎研究の成果を総括し、それをもとに大型再処理施設溶解槽中のヨウ素の挙動を推定した。文献によると、実験質規模の溶解試験に比べ実際の再処理プラントでは溶解液中の残留ヨウ素量が多くなる。その原因として、大型溶解槽ではその深さのために、液面でのヨウ素濃度とNOx濃度が高くなり、両者の反応によってヨウ化銀のコロイドが二次的に生成するため、と推定した。実際に相当濃度のヨウ素とNOxを実験質規模で模擬溶解液(30ml)に供給すると、溶解温度で、コロイドが生成することを確認した。
桜井 勉; 高橋 昭; 石川 二郎; 古牧 睦英; 大貫 守; 安達 武雄
Nuclear Technology, 99, p.70 - 79, 1992/07
被引用回数:21 パーセンタイル:85.56(Nuclear Science & Technology)燃焼度21~39GWD/tのPWR使用済み燃料片(~3g/個)を硝酸溶液に溶解し、ヨウ素の分布及び化学形を調べた。溶解の際、不溶性残渣へ移行するヨウ素は全体の2.5%以下、溶解液中の残存ヨウ素は10%以下であり、残りはオフガス中へ揮発する(そのうち有機ヨウ素は6.5%以下)。溶解液中の残存ヨウ素の主成分はヨウ化銀などのコロイド状ヨウ素であり、ヨウ素酸であるとするフランス及びドイツの報告とは異なった結果を得た。コロイド状ヨウ素の除去にはNOが存在しない状態での溶液の加熱が有効であり、NOはこのコロイドの分解を妨げる方向に作用する。
桜井 勉; 高橋 昭; 石川 二郎; 古牧 睦英; 大貫 守; 安達 武雄
Proc. of the 3rd Int. Conf. on Nuclear Fuel Reprocessing and Waste Management: RECOD91,Vol. 2, p.678 - 681, 1991/00
核燃料再処理における放射性ヨウ素(I)の挙動、特に溶解工程における挙動を把握することは環境安全上重要である。模擬照射燃料ペレットによる予備実験の後、2~3gの使用済燃料ペレット試料片を4モル硝酸に溶解し、Iの挙動を調べた。その結果、試料片中のヨウ素の0.7~2.3%が不溶性残渣に収着され、1.2~10%が溶解液中に残留し、残りがオフガス中に移行することがわかった。本研究により、不溶性残渣にもヨウ素の一部が移行することが明らかになった。